ご挨拶
弊社は、代表取締役であり琉球大学大学院医学研究科助教(現徳島大学大学院医歯薬学研究部准教授)の村上明一が基盤技術を保有する、「ラクダ科VHH抗体を用いた、低コスト・高感度・保存安定性に富む抗体技術作製」の実用化と、「沖縄県に潜在するバクテリオファージのバンク化および医薬品、医薬部外品等の開発研究」を目的として、平成30年4月に設立しました。
弊社は現在次の二つの事業を行っております。
①低コスト生産が可能な安定型VHH抗体の迅速開発法による抗体の提供(高安定型VHH抗体事業)
医薬品開発・検査薬開発などには、高性能な抗体の作製とまとまった量の抗体生産系が必要になりますが、その開発には動物への免疫や抗体産生細胞の不死化など多くの行程と高額な費用が発生し、研究開発に支障をきたす事がままあります。
弊社では、動物を使用することなく、バクテリオファージを利用した抗体ライブラリー法(ファージディスプレイ法)でラクダ科VHH抗体を迅速に作製する技術を保有しております。この技術は一般的な抗体と比較して高安定で安価かつ大量に生産可能なものであり、任意の抗原に対する抗体の受託生産をしております。
②バクテリオファージを利用したファージのバンク化および抗菌剤・ワクチン材料の開発(ファージ事業)
バクテリオファージは細菌に感染し、その多くが溶菌(殺菌)効果を発揮することから、感染症治療に使われた歴史は古く、100年以上前から研究が行われていましたが、抗生物質の出現により西側諸国では忘れ去られた手法となりました。
しかし、近年薬剤耐性菌問題が深刻化し、その有効な対策の一つとしてバクテリオファージの活用(ファージ療法)が世界的に見直され、欧米諸国を中心にファージ製剤の承認化が急速に進められています。
弊社は、自然界から殺菌能力が高く、広範な細菌を殺菌するバクテリオファージを効率よく採集し、分離・単離する技術ノウハウを有しており、沖縄県の自然界から単離したファージのバンク化および多剤耐性菌を殺菌可能なファージ製剤の開発を進めています。